中央大学文学部心理学専攻の髙瀨堅吉教授は、大阪大学大学院人間科学研究科の野尻英一准教授との共同研究により、自閉スペクトラム症の多岐にわたる症状を包括的に説明しうる中間表現型として「硬直性自律位相連鎖(Rigid-Autonomous Phase Sequence, RAPS)」の存在を理論的に予測しました。「中間表現型」とは、遺伝子と遺伝子が関与して起こる症状とのあいだに現れる状態などのことで、遺伝性がある、量的に測定可能である、精神障がいの弧発例において精神障がいや症状と関連する、などの条件を満たすものです。
理論的な検証をさらに進め、RAPSが自閉スペクトラム症における記憶、注意、認知、運動の異常に関与しうることを論証しました。本研究成果を元に、今後、RAPSの存在と発症のメカニズムが証明されることによって、自閉スペクトラム症の新たな治療法の開発につながることが期待されます。
詳細は、大学ホームページの「プレスリリース」および「研究:新着ニュース」をご覧ください。
2023.11.07