2023.11.17

究開発機構 機構教授 渡邉正孝ら:中央大学とモンゴルIRIMHEおよびモンゴル国自然環境・観光省、衛星「GOSAT」を使用したコスト効率と科学的透明性の高いCO2排出量推定法の実証が国連報告書へ世界初掲載 A World's First in Validating a UNFCCC Report by a Cost-Efficient and Transparent Method to Measure CO2 Emission Estimates Using GOSAT

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 日本とモンゴルの研究者は、衛星を利用した観測から算出したCO2排出量推定値が実際のモンゴル国の報告値と高い精度で一致したことをScientific Reports』オンライン版で発表し、この衛星によるCO2排出量推定値を検証として組み込んだ世界初の報告事例となる『モンゴル国第二回隔年更新報告書注1)(BUR2)』が、2023年11月15日(日本時間)に国連気候変動枠組条約(UNFCCC)注2)へ提出されました。
 詳細は、大学ホームページの「プレスリリース」および「研究:新着ニュース」をご覧ください。

注1)隔年更新報告書: 非付属書I国がUNFCCCに提出する報告書です。自国のGHGの排出状況や、それに関する取り組みなどをまとめたものです。
 ※UNFCCCにおいて、主に先進国を指す「付属書I国」と、それ以外の国々を指す「非付属書I国」に分けられています。付属書I国はGHGの排出削減に関する具体的な目標を持っています。

注2)国連気候変動枠組条約(UNFCCC): 国際的な気候変動対策を進めるための枠組みとして1992年に国連で採択された条約です。この枠組みの下で、各国は気候変動対策を進めるための取り組みを行っています。

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 日本とモンゴルの研究者は、衛星を利用した観測から算出したCO2排出量推定値が実際のモンゴル国の報告値と高い精度で一致したことを『Scientific Reports』オンライン版で発表し、この衛星によるCO2排出量推定値を検証として組み込んだ世界初の報告事例となる『モンゴル国第二回隔年更新報告書(BUR2)』が、2023年11月15日(日本時間)に国連気候変動枠組条約(UNFCCC)へ提出されました。
 各国は、気候変動の大きな要因となっている人間活動によるCO2排出量をUNFCCCに報告しています。排出量の計算手法は詳細な統計データに基づいていますが、国によってはデータや専門家がいないことが問題になっていました。
 この問題を解決するために、中央大学研究開発機構の渡邉正孝機構教授を中心とした中央大学、モンゴル気象水文環境情報研究所、モンゴル国自然環境・観光省の研究チームは、大気中温室効果ガスの衛星観測を利用したCO2排出量推計方法を開発しました。
 CO2排出量は、大気輸送モデルや逆解析、社会経済的統計手法を統合したハイブリッドシステムで、温暖効果ガス観測技術衛星「GOSAT(愛称:いぶき)」による観測データもインプットデータに用いています。 「我々は、モンゴルのエネルギー部門からのCO2排出量を正確に推定するために、従来の方法論とは異なる新しいハイブリッドシステムを開発しました。ハイブリッドシステムは、従来手法である統計データを用いたボトムアップ手法と、衛星観測データを用いたトップダウン手法の長点を生かしたCO2排出量を推定する新たなシステムです。この研究は、ハイブリッド手法で求めたモンゴルのCO2排出量と既存の手法による算定値を比較・検証することを目的とし、この新しい推計システムの有効性を実証するものです」と、渡邉機構教授は述べています。

Researchers in Japan and Mongolia have carried out the world's first instance of incorporating satellite-based CO2 emission estimates into a GHG emission report as the verification on the Second Biennial Update Report (BUR2) of Mongolia submitted to the UNFCCC on 15 November 2023, resulting in high accuracy match with actual reported values, reports a new study published online in Scientific Reports in 2023.
Countries have reported their CO2 emissions to the UNFCCC, primarily from human activities and a significant contributor to climate change. The method adopted for this reporting is based on detailed statistical data. However, some nations have faced challenges reporting due to a lack of data and experts.
A research team from Chuo University, Japan, the Information and Research Institute of Meteorology, Hydrology and Environment, Mongolia, and the Ministry of Environment and Tourism, Mongolia, led by Chuo University Institute Professor Masataka Watanabe, developed an approach that utilizes satellite observations of greenhouse gases (GHGs) in the atmosphere.
Their hybrid system, integrates the atmospheric transport models, inverse analysis, and socio-economic methods which estimated national CO2 emissions by inputting GOSAT satellite data.
“We sought to measure the CO2 emissions of Mongolia's energy sector accurately by developing a novel hybrid system distinct from previous methodologies. This hybrid system capitalizes on the advantages of the conventional bottom-up approach, which uses statistical data, and the top-down approach, which employs satellite data. This research aimed to verify how closely the CO2 emissions from Mongolia, as determined by the hybrid system, align with values obtained using existing methods, thereby demonstrating the effectiveness of this new system,” said lead author and Institute Professor Masataka Watanabe.